時々、必要に迫られた食。


by mutsu-toru

リング

一頃、全世界である恐怖映画が流行ったものだ。怨念が巡り巡り、恐怖と死の連鎖が続くその映画は「リング」という名前であった。

MUTSUの家の台所にもある連鎖を引き起こす「リング」が持ち込まれていた。イカ製リングだった。

KAZUOが油で揚げたら、そのリングは一気に猛威を振るい始めた。そこを通りがかる人々が、リングを見過ごすことができず、思わず手を伸ばし、一口かじってしまった。そしてそれは、その人たちの手が、リングを口に運ぶ手が、沸き起こる食欲に導かれた手が止まらなくなってしまったことを意味していた。悲劇であった。

KAZUOがポテトフライを揚げている間にイカ製リングはほとんど全て、消えてしまっていた。あの脂っこい衣に覆われた、プリリンとしたイカは人々の中に眠るエゴイズムを、そうエゴイズムを目に見える形でこの世に引き出したのだった。
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話は変わるが、もしも「ロード・オブ・ザ・イカリング」という映画を作るなら、あなたはどのようなストーリーを用意するか?制作費は8億円。
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by mutsu-toru | 2007-04-11 16:33 | Visita