時々、必要に迫られた食。


by mutsu-toru

四色丼。

聞こえてくるのは潮騒(しおさい)の音だ。

鏡のような海面が空を映す。

私の頬を一筋の風が撫でる。

海の香りを吸い込む。私は目を閉じる。波が打ち寄せる。私は一歩ずつ海へと入っていく。生温かった海水が徐々に冷たくなってくる。波が手に触れる。波の音はもう聞こえない。私はすでに海の一部になっている。


目を開けなくても私には全てが見える。ウニもホタテもイクラもアワビもアメンボだって。オケラだって。


酢飯の上に乗せただけ。きざんだ海苔をかけただけ。


潮騒が聞こえる。水平線の彼方まで空が映っている。風鈴が鳴る。お箸を右手に。器を左手に。腹がグー。喉がゴク。ウニ、ホタテ、イクラ、アワビ。生きたまま。四色丼。


いただきます。


a0102865_934256.jpg

[PR]
by mutsu-toru | 2007-07-03 09:33 | Visita